エヴァンゲリオンの謎

エヴァンゲリオンの謎

新ヱヴァと旧エヴァはパラレル ワールドではなくループ物語? ①

新劇場版が始まった当初から、ファンの間で議論されているのが「新ヱヴァの位置づけ」です。
当初は旧作で迎えられなかったエンディングを目指すための「もうひとつのエヴァ」として考えられていました。
つまり“旧エヴァ”とは同じ時間軸のパラレルストーリーです。

しかし、『序』『破』と続くうちに、パラレルではなくてリセット、もしくはループしているのではないかという意見が出始めます。
その根拠を以下に列記してみましょう。

まず1点目が、前頁でも述べた赤い海。
“旧エヴァ”のサードインパクトを引き継いでいるのではないかと推測できます。
2点目が『序』の冒頭に出てくる、血まみれのビル群の中に描かれた巨人の白線。
本編ではまったく触れられていませんが、“旧エヴァ”のサードインパクトの名残にも思えます。

ループ説をもっとも強く感じさせるのが、シンジに対してのカヲルの台詞でしょう。

「また3番目とはね、変わらないな、君は」
「今度こそ、君だけは幸せにしてみせるよ」

これらの台詞からするに、カヲルは1度(もしくは何度も?)シンジを失っていると考えられます。
しかも、シンジが幸せとは思えない結末で。
個人的には、“旧エヴァ”のラストもシンジ自身が選択したものであり、不幸かはわかりませんが……。
カヲルから見れば不幸だったのでしょうか。


赤一色に染まった死の海は 形象崩壊した使徒なのか? ②

けれど“旧エヴァ”で、唯一海が赤く染まるシーンがあります。
『劇場版エヴァンゲリオンまごころを、君に』でリリスと融合し、巨大化したレイ(正確にはリリス)が体液を吹くシーンです。
リリスから吹き出た体液で海は赤く染まり、月にも赤い血の帯が付きました。
リリスの体液だから、“旧エヴァ”でいう『L.C.L』です。
リリスは大規模な『アンチA.T.フィールド』を引き起こし、地球全体を自らL.C.Lで満たして全生命をその中に溶け込ませました。
のちにシンジがこれを拒否したことで、赤い海に囲まれながらシンジとアスカは触れあえる別々の人間として蘇ります。

“新ヱヴァ”の赤い海は、どうしても“旧エヴァ”の大厄災の海を思い起こさせます。
もしかしたら“新ヱヴァ”は旧作から続いている世界なのでしょうか。

ただし、『破』の加持は赤い海のことを「何のにおいもしない、ただの赤い水」と言います。
旧作の設定通りならば「L.C.Lは生命のスープみたいなもの(by.リツコ)」であり、うっすらと血のにおいがするものL.C.Lの設定自体が旧作と変わっている可能性もありますが、加持の言葉を信じるならば、赤い海がL.C.Lという可能性は薄くなります。

さらに新旧エヴァの大きな違いは、倒されたあとの使徒の状態。旧作では倒された使徒がいくつかそのままの形で残り、ネルフに回収されています。
しかし、“新ヱヴァ”ではコアを壊されると、使徒は赤い体液を垂れ流しながら、『形象崩壊』してしまうのです。
赤い海は、この使徒の体液が混ざったという可能性もあります。
使徒、つまり『生命の実』を持つものが溶け込んだ海です。
今は何もない海ですが、何かの種が混ざった時、新しい生命を生み出すのかもしれません。

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