第弐拾四話において、第17番目の使徒であるカヲルは、パイロット不在の弐号機を従え、セントラルドグマを下りていきます。
シンジが初号機でカヲルと弐号機を追いかけますが、シンジは弐号機に阻まれ、ついにカヲル(使徒)が、ネルフ本部最深部のターミナルドグマへとたどり着いてしまいます。
サードインパクトが起こされようとしたそのとき、カヲルは「違う、これはリリス。 そうか、そういうことかリリン」とつぶやき、シンジ(人間)に滅ぼされる道を選びました。
彼のこの言葉の真の意味はどういうことだったのでしょうか。

カヲルがその問題の言葉を発する直前、彼は「我らの母たる存在、アダムに生まれし者はアダムに帰らねばならないのか…」と言っています。
しかし実際は、ネルフ本部のターミナルドグマに磔となっていたのは、アダムではなくリリスでした。
カヲルは自分を送り込んだゼーレから、ネルフ本部にあるのはアダムだと騙されていた、または隠されていたのです。

使徒は、生命の樹を人類の手から守る怪物“ケルビム”にあたると考えられます。
そのため、使徒はアダムへと胎内回帰し、サードインパクトを起こして、地球の支配者となるために人類を滅亡させようとしています。
当然、カヲルの目的もそうだったわけですが、セントラルドグマに磔となっていたのがリリスとわかり、そこで、彼はすべてを理解したのです。