TV放送の第弐拾伍話と最終話において、それまでの物語で張り巡らされてきた伏線の多くは回収されず、謎に関しても謎のままに終わってしまったのはご存じの通りです。

むしろ現在まで謎が謎のままである設定も多いのですが、やはり初回放送時にリアルタイムで視聴していたファンとしては、最終話で伏線や謎が解明されることを大きく期待していたはずです。

そんなファンの声に応えてガイナックス側は、最後の2話分のリメイクをVHSとLDのソフト化の制作を発表。
さらに1996年11月には記者会見で翌1997年春にTVシリーズの総集編とリメイクした最後の2話分をまとめた完結編として『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』と、同年夏には完全新作の劇場版を公開すると発表しました。

しかし公開直前の1997年2月になって同年春の公開に制作が間に合わないことを発表し、総監督の庵野氏が謝罪することになったのです。

結局、春に公開されたのは、 TVシリーズを一部修正し、新作シーンが追加された総集編である『DEATH』編と、最後の2話分をまとめて公開するはずだった、完全新作の第弐拾伍話の前半部分のみの『REBIRTH』編でした。

やはり、TVシリーズの謎がどのように解明されるのかを大きく期待し、1996年3月の初回テレビ放送終了時から1年あまり完結編を待ち望んでいたファンとしては、この中途半端な内容では納得いかなかったようで、現在で言うところの炎上状態になったのです。