エヴァンゲリオンの謎

エヴァンゲリオンの謎

第六章

我々が生きる世界でも 2015年に何かが起きる!? ②

かの有名な近代物理学者の祖とされるアイザック・ニュートンも、そうした“普遍史”研究に没頭したひとりでした。
それらは『改定古代王国年代学』や『ダニエル書と聖ヨハネ黙示録の預言についての研究』といった書物にまとめられていましたが、20世紀初頭まではある人物のコレクションとして眠っていたため、世に広く知られることはなかったそうです。
そして、そこに書かれていた、終末の到来を計算した数字が、“2015年”だったのです。

思えば、20世紀末には“ノストラダムスの預言”が実現すると囁かれ、終末の時は“1999年”であるといわれていました。
同じように、現在は、マヤ暦に基づいた預言として、2012年12月22日に“アセンション”という名の終末が到来するともいわれています。

もしもその時に何も起こらなかったとしたら、今後は“2015年”が次の終末論として世の中に浸透していく可能性は十分考えられるでしょう。

もしかしたら、庵野監督は、“現代のニュートン”として現実世界における終末の到来を、『エヴァンゲリオン』シリーズの中で“予言”しているのかもしれません。
果たして、西暦2015年、我々の生きる世界でも、『人類補完計画』のような何かが起こってしまうのでしょうか?

「人類には時間がない」というゲンドウの台詞は、我々にも当てはまる言葉である可能性も……。
運命の時は、もはやすぐそこまで迫ってきています。


我々が生きる世界でも 2015年に何かが起きる!? ①

第壱章やそのほかの章でも紹介しましたが、“旧エヴァ”では西暦がしっかりと提示されていましたが、“新ヱヴァ”では現在までのところ巧妙に隠されています。
“旧エヴァ”の場合、『セカンドインパクト』が起こった年が2000年とされており、『サードインパクト』、つまり人類の補完が実行されたのはそれから15年後の2015年ということになります。
そもそも、なぜ庵野監督はエヴァの舞台設定に“2015年”という年を選んだのでしょうか?

『人類補完計画』を遂行するために暗躍していた『ゼーレ』は、『裏死海文書』の記述に基づいて2015年のシナリオを描いていました。
つまり、何者かによって“預言された通りの世界”ともいえる歴史を構築していたということです。

しかし、これは何もエヴァ世界に限ったことではなく、現実世界における世界中の神話や古文書などでも、世界の“はじまり”と“おわり”が記述され、そこに至る過程までもが書かれていることは珍しいことではありません。

そもそも、エヴァ世界がモチーフとしている「聖書」こそが、天地創造にはじまり、地上の王国の繁栄と衰亡、終末の到来、救世主による神の国の成就など、まさに壮大なる“タイムスケジュール”帳となっているのです。
そして、キリスト教的史観においては、古来より歴史はこのシナリオ通りに展開すると考えられていて、これを“普遍史”と呼び、各時代において様々な研究がなされ、人々は終末の時期を計算してきました。


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